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ケニア発、AIで手話翻訳を実現へ 「タープ・スリーシックスティ」が聴覚障害者の新たなかけはしに

サインバースのページのスクリーンショット。Building A More Inclusive Future For Everyoneと書かれたテキストのよこにわ、アバターの女性が手話をする動画も映り込んでいます

ケニアでAI(エーアイ)技術を活用して聴覚障害者のための革新的なコミュニケーション・プラットフォームが開発されているのをご存じでしょうか。

2023年設立、ナイロビ発のテック系スタートアップSignvrse(サインヴァース)が、人工知能(AI)とモーションキャプチャー技術を活用した手話翻訳プラットフォーム「Terp 360(タープ・スリーシックスティ)」を発表しました。

アフリカ初の地域向け手話翻訳プラットフォームを目指し、テキストや音声をケニア手話にリアルタイムで翻訳するのが特徴。

「私たちはこのツールを“手話のGoogle翻訳”と呼んでいます」と語る、創業者で20代のエリー・サヴァティア氏。「テキストや音声の入力を、自然な動きのデジタルヒューマン=アバターが翻訳して手話で表現します。まるで人間が手話をしているように再現できるのです」。

 

モーションキャプチャで手話をデジタル化

同社はケニア大統領イノベーション賞を受賞しており、モーションキャプチャ技術を活用して、実際の手話通訳者の動きを精密に記録することで、手話のデジタル化を進めています。

身体の動き、手の回転や指の細かい動き、表情までを取り入れることで、手話の持つ豊かな表現力(ひょうげんりょく)や言語的な特徴を忠実に再現することが可能になるといいます。将来的には、ビジネスや日常生活の場面で利用できるサブスクリプションモデルとしての展開も目指しているそう。

 

改善の余地はあるが…

現地でも聴覚障害者にとって、職場や医療機関、公共サービスの場面では依然として大きなコミュニケーション障壁が存在するといいます。

ナイロビでウェイターとして働く聴覚障害の当事者は、「このアプリがあれば、そうした問題が解決されるかもしれません」と期待を語っていました。

ただし、現在の対応言語が英語のみであることに触れ、「将来的にはスワヒリ語にも対応してほしい」と希望も。

また、ケニアの手話教育センター「Galaxy Sign Language Training Centre」の創設者、リーキー・ニャバロ氏は、「翻訳精度にはまだ課題がありますが、手話から音声への変換では効果的に使える場面もあります」と評価しつつ、「今のところは聴者(ちょうしゃ)の人により恩恵があるかたちになっており、ろう者側(ろうしゃがわ)にはまだ物足りない部分もある」と指摘しています。

 

年内にモバイル版も?

現在すでに約2,000人のユーザーを抱えており、同社は2025年12月までにモバイルアプリのリリースを予定しているそう。

この取り組みはケニアの聴覚に障害のある人にとって、よりシームレスなコミュニケーションにつながる架け橋となるかもしれません。

 

「Terp 360(タープ・スリーシックスティ)」のページは以下URLから

https://signvrse.com/

 

本文ここまで

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