日本の風景をお菓子に。五郎丸屋の「薄氷」が美しい日本の風景をお菓子に。五郎丸屋の「うすごおり」が美しい

夏だし暑いし、涼しそうな和菓子の手土産を探してデパートをぶらついていたときのこと。北陸で260年続く和菓子のお店「薄氷本舗 五郎丸屋」のポップアップショップを見つけました。
小矢部(おやべ)のゆたかな自然をそのままに、菓子に映して残したいという想いから、原材料は厳選し、配合や工程、デザインもできる限りそぎ落としているのが五郎丸屋流。しかもこれを260年間、大切にしているそう。

洗練されたみためはもちろんですが、催事でなんとなく試食しただけなのに、その繊細で不思議な食感の虜になってしまい、気づいたら3種類も買っていました。
薄氷(うすごおり)
このお店の代表ともいえるお菓子「薄氷(うすごおり)」は、富山特産の餅米(もちごめ)、新大正米(しんたいしょうまい)を原料に薄くのばし、阿波産の和三盆(わさんぼん)を代々伝わる手法で1枚ずつ丁寧にはけ塗りしたもの。
長方形や台形で、氷のかけらのようなみためと薄さ。まるで薄い氷を口にしたときのようにパリッ、サクッとした食感、そしてスーッと溶けていく感じ。ふわっと口のなかにひろがる優しいあまみが上品です。

1752年に誕生したというこのお菓子、北陸の深い雪がようやく溶けはじめる旧暦の2月、3月の早朝。田んぼの水面にうっすらと張った、今にも割れそうな氷をお菓子にしたそう。なんて、とてもロマンチックなのでしょう。1枚ずつ大切にいただきたいお菓子です。
T五(ティーご)
さきほどの薄氷(うすごおり)をベースに誕生したのが「T五(ティーご)」。国産の天然素材を使い、5つのTONE(色合い)とTASTE(味わい)を表現しています。こちらは通常は薄くて丸いのですが、おすわりした「ねこ」のシルエットモチーフのものも。
薄氷(うすごおり)もそうだったのですが、パッケージをあけると綿のおふとんにお菓子がつつまれています。大切に丁寧に包装されていました。

塩味の「桜」、苦味の「抹茶」、酸味の「ゆず」、甘味の「有和三盆糖」(ありわさんぼんとう) 。滋味の富山の伏流水で2次発酵させたマスカットのようなフレーバーの「ダージリン」。五つの味、色をねこのかたちで。
ねこが好きな人にはたまらない、きゅんとしてしまうビジュアルと繊細な味。本店およびオンラインショップのみの限定商品となります。しかも数量限定なので出会えたらラッキーです。

「木.林(きりん)」
きりん、と響きは動物のようですが感じで書くと木と林。
こちらのお菓子はいわゆる“和風メレンゲ”です。数センチほどのカラフルで細長いスティック状のお菓子。
薄氷(うすごおり)とはまた異なるサクッとした食感と、すっと溶けていくメレンゲのやわらかな甘味が特徴です。

「桜・塩味」、「抹茶・苦味」、「レモン・酸味」、「和三盆(わさんぼん)・甘味」、「ココア・滋味」の5つの味が楽しめます。こちらもすっと溶ける感じはありますが、メレンゲのような シュワっと溶ける感じが近いかもしれません。
今回紹介しているのはどれも薄くて軽くて小さく、常温OK、日もちも60日程度のもの。これこそ夏の手土産にぴったりなのではないでしょうか。オンラインショップもあります。
五郎丸屋オンラインショップは以下URLから
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